初夏に入る前くらいの季節、友人が不幸な経緯で亡くなって早4年が経った。
昨日は半年ぶりに彼の眠る墓前に立ったのだけれど、流石にこの月日ともなると、彼が既にこの世の人ではないというのを思い知らされる。

自分同様、独りのままだった彼は、その孤独に耐えられなかったらしい…。
その孤独からの解放を思ってか、それとも自分という存在に嫌気がさしたのか…。

結局、このことによって、自分は良くも悪くも、自分以上の、他の人を察して気持ちを傾ける素養がないのだなと理解した。

今でこそ、少しながらも傾けられるようにはなったが、……それでもやはり自分で精一杯な感が拭えない。

でも、それでも自分は、自分という存在を持って生き抜く矜持を失わずにいる。

それが先に逝った彼に対して、唯一の手向けだと思うからなのだが…。(もっとも、彼はそれをどう思っているかは、聞く由もないのだけれど…)

先月、彼がいつも通り何でもない笑顔を見せながら、自分に話しかける夢を見た。
自分も最初当たり前のように話ししていたが……

「おまえ…既に『ここ』にはいないじゃないか……」

気付いてうなだれる自分。悲しむ自分。

夢とはいえ、笑顔でいる彼が見られたのは、幸いなのだろうか……。

コメント